通販会社の相談をこの所受けるのですが、その中でよく聞くのは楽天市場やYahoo!ショッピングに出店しているが、売上が思うように伸びない、コストばかりかかって利益がでないという声です。ご承知のようにネット上の大型ショッピングモールは、その集客力と出店の手軽さ、品揃えの良さなどで出店すれば売れるという時代がありました。しかし、出せば売れるという時代は既に終っています。
それは、モールそのものが大きくなり過ぎた事によるものです。40000を超える店舗がひしめきあっており、売れている店舗と売れていない店舗の差は大きく、またその中間層の店舗も山ほどあるといった状況です。デパートに出店するのなら店舗数の限界もあるでしょうが、ネット上だといくらでも増やせます。しかし、増えれば増える程モール内での競争も激しく、特徴の無い同等の商品だと消費者に比較されてしまいます。その結果安売りをしなければならない、サービスをつけなければ売れないといった状況になります。
またこれだけ増えると他の店舗より目立させる為、集客する為に、出店料やロイヤリティ以外に広告料など維持経費ばかりが増え、集めて売れても利益が出ないという結果に陥ります。
予算が潤沢にあれば、それなりに費用をかけPRを行い、収益も得られるとは思うのですが、コスト高と競合が多い事により利益は薄くならざるを得ない、そういう状況になっているのだと感じます。
モールは、それそのものである程度の集客力がありますから有利です。しかし、競合が増え過ぎると広告・販促費用が増えるので、この部分の予算に充分な余裕がなければもはや勝負にならない世界になっているのです。もちろん、成功している店舗が多いのも事実です。しかし、体力的に劣る中小企業の大半は苦しんでいます。おそらく100件の成功店舗があったとすれば、その数千倍の失敗事例があるのではないでしょうか。
ショッピングモール側は、それでもいいわけです。一部の成功店舗を出し、モールの規模さえ維持すれば多少の出店者の入れ替わりがあっても利益が出るビジネスモデルになっているからです。自社では何も作らず売らず、モール(市場)というプラットホームを準備してあげて、悪い言い方をすればそのみかじめ料で成り立つビジネスモデルだからです。おまけに出店者が集めてくれた会員データを自社の他サービスでも稼ぐビジネスモデルになっています。(楽天で言えば、楽天カード、楽天銀行、楽天トラベルなど)
結局何が言いたいかというと、出店と同時にそういう荒波でも航海を続けられるような体力があればいいのですが、無いのならショッピングモールに頼らない独自のショップを、筋肉質のしっかりしたサイトに作り変え、地道にターゲットに則したwebマーケティングを進めた方がいいと思うのです。従来に比べると、ローコストで高性能の独自ネットショップ構築が可能になっているから尚更です。でなければ、大型ショッピングモール運営会社にカモにされるだけです。
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(written by スケールフリーネットワーク)