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業務の効率化は何でもかんでもやれば良いというものではない

昨今の経済状況により、どの企業もムダを無くすとか、経費削減とか、業務の効率化を図る等と叫ばれています。業務の効率化を進め、無駄な経費を削減、そして利益を確保する、ある面これは経営者層の仕事でもあるわけです。しかし、それは何でもかんでもやれば良いというものではなく、何が無駄で何が無駄ではないのかの判断が大切であって、こと取引先やお客様・顧客に対するサービス面での内容となると、極めて慎重にやらなければならないと思うのです。なぜなら、効率化の内容のほとんどは、それを行う事によって利益幅を増やす、あるいは他に使える時間を増やすというものがほとんどだからです。この中には、自社の都合ばかりであり、お客様・顧客視点は見えませんし、お客様の立場からすればどうでもいい事だったりするわけです。

よくあるケースは、私も経験させられる事なのですが、見積書などをメールで送りつけてきて、説明ややり取りもメールでやるというパターンです。時間も移動交通費も削られて良し良しなのでしょうが、これは短期ではそれ程影響でないかもしれません。しかし、こうした営業側からの都合による効率化をやっていると、知らず知らずの内にマヒし、お客様・顧客と疎遠になり距離感まで無くしてしまうという事になりかねません。face to faceのコミュニケーションが取れないから関係性も薄れ、信頼感も無くなってしまう、気付いたらその間に競合会社にやられてたという事もなりかねないわけです。
ネットマーケティングとか言って、それに感化されすぎるとこういう事に陥るパターンだと思います。

九州を中心に展開している、DIYホームセンターでハンズマンという会社があります。ここのホームページを見ると「お客様第一主義に徹する」と書いてあります。そして、「ハンズマンに行けば必ずある」とも。とにかく、ここの品揃えはすごいです。ほんとに無いモノは無い位そろってます。
私が経験した事なのですが、昨年の夏扇風機が故障した時の事でした。扇風機の軸部のネジが壊れ、使えない状態になってしまいました。ご承知のように扇風機のネジというのは、回転の関係で「逆ネジ」と呼ばれる通常とは反対回転のネジになっています。この「逆ネジ」を探しても中々どこのショップにも置いて無く、置いててもサイズが違うという状況だったのですが、ハンズマンには置いてありました。しかも、「逆ネジ」ってこんなにあるのかと思わせる位の種類の豊富さです。1個わずか100円程度のネジで、扇風機を買い替えなくて良かったという話ではありません。あれだけのアイテム数の在庫管理をするのは、大変なはずです。聞けば、1年に数度出るかで出ないかの商品でさえも置いているとの事。これは、冒頭の効率化からすれば、ある意味無駄な事なわけです。1年に数度出るか出ない商品の為に、商品管理をしなければならないわけですから。それよりは、売れ筋をバンバン売ろうとするのが普通の考え方かもしれません。
しかし、一見この無駄に見える事が、無駄を積み重ねる事により「信頼感」に変わるという顕著な例だと思います。「ハンズマンに行けば必ずある」の「信頼感」から、ファンは自ずと増えるという事だと思いますし、特徴を出す事により商圏も自ずと広がると思います。

業務の効率化というのは、自社都合の効率化だけを目指しても意味がありません。それをやる事によって、どうお客様に影響を及ぼすか?その影響は良いものか悪いものか?そこを検証した上でやらなければ、何でもかんでも効率化を謳い、一方では益々信用や信頼感を失っていくばかりだと思うのです。


(written by スケールフリーネットワーク)

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