先日中国企業百度(バイドゥ)が提供する日本語入力システム「Baidu IME」によるログ情報送信問題が報道されました。「Baidu IME」を使って入力された文字情報が、当人が知らないまま外部に送信されていたというものです。各種IDやパスワード、クレジット情報、個人情報・・・と考えれば気持ち悪くて仕方ないですね。
この事もあってクライアントさんからも
「インストールしているかどうか調べるにはどうすればいいか」「削除するにはどうすればいいか」等など、この件に関する問合せが増えています。これらの対処方法は、いたって簡単なので後で説明するとして、今回問題となっている「無意識のうちに、知らないうちにインストールされている」という事について、大切な事なので少し触れておきたいと思います。
無意識のうちにとか知らないうちにという言われ方をしていますが、厳密に言うとそうではありません。「Baidu IME」を望んでインストールされた方や一部のパソコンみたいにデフォルトで入っている場合は仕方ないとしても、問題なのは無意識のうちに入れてしまったというケースです。このパターンは、違うフリーソフトが目的でインストールしたのに、そのおまけに「Baidu IME」がくっ付いてきてたというケースです。報道にあるように官公庁など行政に関わる人達のインストールの大半がこのパターンです。通常、フリーソフト等をインストールすると無料であるが故、何か別のものが付いてくる事があります。知らないうちにツールバーに何か見覚えの無いものが増えたり、デスクトップに違うショートカットが出来てたりというような事はないでしょうか。これらは厳密には知らないうちにと言う事ではなく、インストールの際に尋ねてきています。チェックボックスにチェックを入れたり、逆に外したりという事で、希望しなければ回避できる類のものです。何が言いたいかというと、何でもかんでも理解しないまま「次へ」とか「次へすすむ」「OK」などといったボタンを次から次に連打すべきでないという事です。結局、今回のバイドゥ日本語入力システム問題は、人を疑う事を知らない日本人の人の良さ、厳しい言い方をすればセキュリティに対するリテラシーの低さが原因ではなかったのかと感じています。もっと言えば、その辺をねらった確信犯的な匂いさえ感じるのです。
さて、冒頭のインストールしてしまっているのかどうか調べる方法、そしてインストールしている場合の削除方法です。
まず調べる方法ですが(Windows7の場合)、
[スタートメニュー]→[コントロールパネル]→[時計、言語、および地域 ]→[キーボードまたは入力方法の変更]→[キーボードの変更ボタンをクリック ]で、画像のようなウィンドウが開きます。ここに「Baidu IME」が無ければ、インストールされていませんから問題なしです。あればアンインストールがいいでしょう。(※直近の百度JAPANの発表では改善されたとしてますが、こういう気持ち悪いものは個人的には使いたくないです)
今度は、インストールされている場合のアンインストール方法です。通常他のソフト等をアンインストールする場合と同じやり方です。
[スタートメニュー]→[コントロールパネル]→[プログラムのアンインストール]をクリックしていくと、現在インストールされているアプリケーションソフトのリストが出てきます。この中に「Baidu IME Baidu Japan Inc.」があるはずですから、これをダブルクリックしてアンインストールします。作業が終われば、再起動して初めて完了となります。
ここでもう1点注意したいのが、他のソフトの場合もよくある事ですが、ソフトをアンインストールしても関連するフォルダやファイルがパソコン内に残ってしまう事です。念の為、パソコン内を[baidu]で検索しましょう。残っていればリストとして表示されますから、こちらも削除です。
以上になります。
本日の記事は、大手企業のらしからぬやり方をバッシングする為のものではなく、ネット上で自らの身を守る為には自ら注意しましょうという話です。
(written by スケールフリーネットワーク)