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企業は正直でなければ、ブランド力を失墜させる

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何年か前から、企業のコンプライアンスについては、さかんに叫ばれていましたが、食品の産地偽装、そして今回の阪急阪神ホテルズのレストランの食材偽装とあとを絶ちません。
内部でその業務に関わる人たちは、まるでJAS法、食品衛生法、景品表示法、計量法等など関連法律を忘れたかのように、利益追求に走っているように思えてなりません。そこには、コンプライアンスも顧客視点も全く見えません。顧客の信用から生まれる満足が、利益という対価になるにも関わらず、顧客に対して夢を売る立場のホテルが、こういう事で永年築き上げたブランド力を一瞬にして失ってしまうのは残念な事です。
法律にも多少問題がありそうな点も見えます。例えば、コンビニ等で買うパック詰めのジュースは、所謂食品加工の領域でJAS法の適用を受け「フレッシュオレンジジュース」などという表示は×です。一方レストラン等飲食では、JAS法の適用外で何の根拠もなく「フレッシュオレンジジュース」は○となります。こういう所を突いた確信犯的な企業もあるのではないでしょうか。
美味しく見せる為、価値を高める為に様々な表示を取っているわけですが、表示は元々入りにくい食材であれば表示しない方がいいですし、仮に表示してもその食材が揃わなければ売り切れ等にすればいいわけです。これを代替食材等でやってしまうからおかしな事になってしまう。どうしても食べたい顧客があるのであれば、事情を説明して代わりのこの食材であれば対応が可能など正直に説明する義務があると思うのですが・・・。そいった正直な姿勢が、「ここは信用出来る」という事に繋がっていくと思うのです。小手先の集客法では消費者に見透かされる時代だという過去記事で、消費者は正直で正しい情報を欲しがっているという事を書きました。まさしくその事だと感じます。なぜ高いのか、なぜ安いのか、キチンと説明すべきで、説明すれば顧客は納得するものだと思っています。
また、現代はインターネット社会ですから、顧客が所謂検索慣れし、インターネットに対するリテラシーがすごく高くなっています。消費者がインターネット検索で、商品を比較する、サービスを比較する、企業を検索する等などの事が当たり前となっています。良い事も悪い事も一瞬に拡散してしまうのです。
結局、何でもかんでもコスト削減の結果がこれです。削減ポイントを誤ってしまうとこういう結果になるという事だと思います。マーケティングの世界では、ブランド力はブランドエクイティ(Brand Equity)とも言われ、築きあげれば資産価値を持つと言われています。だからブランディング、ブランディングと叫ばれ、企業のマーケティング活動も行われているわけですが、何も広告活動だけがブランディングではなく、こういった顧客に対する企業姿勢も重要で、今回のホテルレストラン偽装事件は、その築き上げたブランド力を一瞬にして失ってしまうという顕著な例だと感じます。


[11月11日加筆]
先日、この記事を書いた時にこれは氷山の一角ではないかと思ってたのですが、やはりその後出るわ出るわのオンパレード。まるで示し合せてやってたかのような、よそもやってるならウチもやろうとも思えるような酷さです。
そして、毎日「赤信号、みんなで渡れば怖くない」的、関係者のお詫びの会見です。そのお詫びの言葉で共通するのは、
「故意ではなかった」
「勉強不足、認識不足だった」
「現場任せで教育不足だった」というような事です。
判り易く言うと、責任はあるし申し訳ない、でもわざとでは無いですよという事です。
はっきり言って毎日この言葉は聞き飽きたし、薄くなった頭を見るのも見飽きました。知らなかった、故意ではなかったはどうでもいいことかもしれません。大事なのは、事実に忠実で正直な企業になるべくどうするのかを表明する事だと感じます。
お客様に誠実で正直、誠意ある姿勢を持つ店である事。
これがサービスの原点だと思います。
ブランドを築くのには時間がかかりますが、ブランドを落とすのは一瞬です。今回の企業は、年末年始商戦を控え大きな損失につながるかもしれません。しかし、考えようによってはこれが転機になって、サービスの原点に帰るいいチャンスなのかもしれません。


(written by スケールフリーネットワーク)

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