相変わらずFacebookのユーザー離れは大きく、特に若年層におけるFacebook離れは世界的な傾向です。
それを受け、Facebookは今までの「いいね!(Like)」ボタンに追加する形で、新たに「同情する(Sympathize)」ボタンを開発中だと発表しました。
「いいね!」ボタンは、投稿者の投稿内容に対してワンクリックで共感し反応する事でコミュニケーションが生まれました。ところがこれまで、投稿者の悲観的な投稿に対しては、「いいね!」ボタンを押すには躊躇してしまったり、反応を示すには面倒にもコメントを書くか無頓着に「いいね!」ボタンを押してしまうしかなかったわけです。これに対応できる感情を伝える為に「同情する」ボタンを開発する模様です。
これはこれで今まで無かった機能面を強化するという事で、良い事だとは思うのですが、根本的なFacebook離れ対策にはならないと見ています。
Facebookユーザーが減少傾向にある原因は違う所にあるように思うからです。もちろん飽きもあるのでしょうが、一番大きい要因は、Facebookのコミュニティが大きくなり過ぎた所にあると感じているからです。大きくなり過ぎた事によりネット特有のコミュニケーション性が失われ、友達の投稿を追いかけそれにコメントする、俗に言うFacebook疲れが起きているのだと感じます。
それは閉鎖的でごく親しい仲間だけでコミュニケーションを交わすLINEが急速にユーザー数を伸ばしているのを見れば、よく判ります。そもそも友達とは言え、付き合いの希薄な人に迄なぜ「今日何を食べた」とか「どこそこに旅行に行った」などと伝えなければならないのか、友達のそのまた友達なら尚更の事です。そういった部分がコミュニティが巨大になり過ぎた事により弊害が生まれている要因だと思います。
従って、今回の「同情する」ボタンの感情面の機能強化は、開発ポイントが違う様な気がし、大きくなり過ぎたコミュニティの中でも、もっと小さいごく親しい少人数のコミュニティ空間を提供するような、そういう違った側面の開発があってもいいような気がするのです。
(written by スケールフリーネットワーク)