ちゃんとした通販サイトをお持ちのある企業さまが、Facebookがある種ブーム的になった頃、Facebookでも販売目的のご利用されておりました。つい最近、そこがどうもfacebookでは売れないという事でご相談がありました。
武雄市の地元密着型物産通信販売サイトの所でも書いたのですが、まずFacebookではモノは売れません。武雄市のサイトも元々は「FB良品」として、Facebookページからスタートしました。ところが、Facebookではモノは売れない事を悟られたのかどうかは判りませんが、2012年12月にリニューアルされ他自治体も参加するモール型ネットショップとなりました。(余談ですが、さらに本日2013年9月4日付けでサービス名が「JAPAN satisfaction guaranteed(ジャパンサティスファクションギャランティード)」に変わる模様です。短期間にこれだけ変わるというのは、何か課題があるのでしょう。この件は今日のテーマとは直接には関係ないので、また別の機会にでも書きたいと思います。)
そもそもなぜSNSでモノが売れないかというと、モノを売りたい企業側とSNSを利用しているユーザー側のミスマッチが大きな理由だと思います。主なSNSのユーザー側の利用目的は以下です。
Twitter:コミュニケーションツールとして単純に何か情報発信したり情報収集ツールとして使われている事が多い。
LINE:主な無料電話機能もさることながら、こちらもコミュニケーションツールとしてメールやチャット代わりに使用されている。
Facebook:実名登録のコミュニケーションツールで、友人間の情報交換など情報収集として使われる。
いずれもコミュニケーションツールとして、情報収集に使われています。そして、ユーザー側がその目的に応じ上手に使い分けているのが感じ取れます。にも関わらず、企業側の一方的なプロモーションが行われるのでミスマッチが生じるのは当然と言えば当然です。コミュニケーションの場として期待しているのに、モロ広告になるわけですからいやですよね。それは消費者心理に立って見ればすぐに判る事です。違った目的でやっているのに、そこに良い商品があったとしても、すぐに出会った商品を買おうとするでしょうか・・・。むしろそういう売り込みは無意識に避けていませんか。結局、SNSは即その場ではモノを買わない、モノは売れないという事になるわけです。Facebookから撤退する企業があるのも納得いきます。
では、SNSは企業として利用価値は無いかというとそういう事ではなく、やり方によってはその効果はあると思います。
以下に本来の活用法をまとめてみました。
①売り込まない次ステップへのフックに活用する
一方的な売り込みやプロモーションはNGです。販売をその場で完結するのではなく、情報収集に利用されているわけですから、あくまで情報提供に留めるべきです。自社商品や業界のお役立ち情報を定期的に発信する→自社サイトや実店舗へ誘導→いずれ顧客になってもらうといった流れを構築するのが好ましいと考えます。
②ファン作りに活用する
自社あるいは商品のファンになってもらう、情報提供を行う事です。商品のこだわりや開発秘話など、ここでも重要なのは一方的になり過ぎず売り込まない事です。あくまでさりげなく情報提供の姿勢がいいと思います。ファンになってもらう→いずれ顧客になってもらう→できれば拡散もしてもらうという流れの構築でしょう。
③消費者のナマの声を拾う場にする
自社商品や競合他社商品の消費者の声をうまく吸い上げれれば、商品開発に活かせるでしょう。実際に利用する立場の消費者の声は貴重です。
④自社サイト・実店舗への誘導に徹する
新商品・キャンペーンなど告知のみに留め、サイト・店舗への誘導に徹する事です。詳細は興味ある方のみ来て下さいというやり方ですね。
結局、SNSでは「一方的にならない」「売り込み過ぎない」が好まれます。活用のやり方によっては、サイト・店舗誘導、商品開発、顧客サポート、ブランディングで大きな効果を生むものだと感じています。
(written by スケールフリーネットワーク)